You'll never walk alone →
ジェリー&ザ・ペースメイカーズの”You’ll never walk alone.”がイギリスで大ヒットする前年、1962年に行われたワールドカップ・チリ大会はイギリスのサッカーファンに衝撃を与えました。原因はペレ不在でも優勝したブラジルの強さやガリンシャの超絶テクニックではなく、ブラジルの観客の応援でした。彼らの応援はみんなで声を合わせ”BRA-ZIL - Cha, Cha, Cha”と叫んだり、サンバを歌う楽しげなもので、それまでのイギリスのサッカー観戦風景には無いものでした。 リバプールFCのサポーターは早速この応援方法を取り入れ、”LIVER-POOL - clap, clap, clap”と叫び、拍手し、合唱するようになりました。最初に使われた曲は”When the Saints Go Marching In”(『聖者が町にやってくる』)で、観客はそれをもじって、”When The Reds…”と歌いました。いうまでもなく、”Reds”とはユニホームの色からつけられたリバプールFCの愛称です。 やがてクラブ側も試合前に最新のヒット曲をホーム、アンフィールド・スタジアムのスピーカーから流すようになり、その放送に合わせて観客が歌うという応援スタイルができあがりました。 1963年秋。 アンフィールド・スタジアムでは最新のヒット曲であるジェリー&ザ・ペースメイカーズの”You’ll never walk alone.”が毎週流され、観客も地元のバンドのヒット曲を喜んで歌いました。 ところが、ある土曜日の試合前のこと・・・ 。 観客達はいつものようにあの曲が流れてくるのを待っていましたが、いつまでたっても始まりません。 原因は放送機材の故障でした。 待ちきれなくなった観客達はついに自分たちだけで歌い出しました。 これが、この曲が世界で最も有名なサッカーの応援歌となる始まりの瞬間です